パソコンを初期化してメルカリで売却しました。

2024年1月26日

古いノートPCをメルカリで販売しました。そのためのPC初期化についてレポートします。PCは個人情報が含まれており、販売には注意が必要です。(自己責任も伴うため、各人で判断して参考になさって下さい。)

○概要

「ノートパソコンLENOVO IdeaPad (Slim 550 SSD,AMD RYZEN5)を安く購入するにはRakuten Rebates経由で購入がおすすめ」で紹介した新しいノートPCを使い出し、使用しなくなったノートPCをメルカリで販売しました。

結構メルカリでもPCの展示がありますね。

そうです。使わなくなったPCをただ保管しておいても、最後は価値がないものとして処分しないといけませんね。そこで、出来れば早く価値が下がってしまう前に売ったほうが特というふうに考えたんだ。

なるほど。お年を取ってくると、段々めんどうになってくるし、PCにどんな情報をどこに入れていたか?忘れますものね。

そうですね。一番いいのは、新しいPCを購入して古いPCからデータを全て移し替えて、
その直後に古いPCは工場出荷状態にして、データも全てクリアして、販売、または廃棄
するのがベスト。

らん君はどうでしたか?

新しいPCから移行して使い出したんですが、何か移し忘れがあるかも知れないので、半年くらい古いPCもそのままにしておいたんだ。

そうですか。でもあまり長いことおいておくと、忘れてきますね。

そうなんだ。そこで今回古いPCをクリアして、まだ多少価値が残っているので
そのまま放置をしないでメルカリで販売することにしました。

なるほどね。

今回はそのやった方法について紹介します。ただ、専門的な部分もあるので、出来そうかはご自身で判断して下さいね。

参考になりますね。はい、PCの取り扱いはそれなりに専門的な部分もありますものね。よろしくお願いします。

PC内には個人の情報が保管されているので、販売に当たっては注意が必要なんだ。販売のための処理の考え方は自分で整理して決めて、方法はインターネットで情報を収集して、進めました。

用意周到ですね。

いえいえ。
 具体的にいいますと、PCのディスクをクリアするために有償の専用ソフトウェアを購入して行う方法もありますが、今回だけの目的で購入するのはもったいないと思い、何とか自前でクリアする方法をインターネットで調査して、その方法を使ってクリアすることで、費用を抑えました。
 このような自前の方法は安いですが、一方では、十分に確認して行わないとクリア漏れ等が発生しますので、注意が必要となります。

はい。おっしゃる通りです。

1.PCを販売するためのPC条件

まず、PCを販売するのはどういう状態にしたら良いか?解説しますね。
 (このブログではPC はWindows OSのPCを前提としてお話します。)

はい。お願いします。

PCを他の人に売るためには、PCの状態が「工場出荷の状態」にしておく必要があります。
 つまり、ハードウェアのPCの上にWindows OSだけがインストールされた初期の状態です。

 使用を終えたPCには上記の状態の上に更に、
 以下の情報など、いろいろ追加になっており、これらを元に状態にクリアさせてあげる必要があります。
  ①  Windows のログインID,パスワード(利用者個人で設定したもの)
    (最近ではPINを設定するようになってきている)
  ②   各種アプリケーションソフトウェアのモジュール
  ③  写真、映像等のデータ
  ④ 個人で作成したり、入手して保管してある WORD,EXCEL,PDFとの
   文書データなど
  ⑤アプリケーションソフトウェアでできた各種データ
  特に②、③のデータなどが残ったままで他の方に渡らないように注意が必要となります。

PC初期化の図

2.PCを初期化上での注意点

データなどがない状態にまずしないといけないということですね。

はい、その通りです。
 後程解説致しますが、Windowsには「工場出荷前の状態にする」機能があります。この機能を実行するだけ良いように思ってしまいますが、実際はそれだけでは不十分という危惧があります。
 その危惧される点について、少し専門的になりますが、計算機のディスクのデータ管理の方法について解説します。
 たとえば1つのWORD文書はディスク上のある範囲にその文字データが格納されています。また、そのデータを管理するために、そのデータがFROM-TOでどこからどこまでのアドレスに存在するか?、またその文字データのデータ量をヘッダーとよばれる管理データを別に持っています。何かの文書を読み出す場合はそのヘッダー情報から目的の文書のデータを持ってきます。

データ部分の状態遷移

 このような管理はデータアクセスを便利に利用できますが、「工場出荷前の状態にする」を実行しても、ヘッダー領域をゼロクリアしてデータがない状態になりますが、図で示す実際データが入っているデータ部には重要な情報が入ったままで見えない状態になっています。

そのようになっているのですね。少し専門的ですね。

はい。普通の方がそのパソコンを引き取って使用ても見えなくなっているので問題はないのですが、情報処理に専門的な能力があり悪意を持ってデータを盗むためにそのデータ部の情報を抜き取ることことができます。

真ん中の図のデータ部を抜き取れるということですね。

はい、その通り。
そのような内部で生のデータが残った状態で初期化した状態では、不特定の他者に渡った場合に心配です。このため、上記のデータが残っているデータ部を0 や1や乱数で上書きして、情報を上書きすることが一番安全です。(右の図の状態です)

これなら、何もデータが残っていないので、安心ですね。

今回はこの方法をインターネットで調査して、自前で実行しました。

3. PCを販売する前に行った処理(手順)

それでは、実際にやった手順について解説します。

お願いします。

(1)データのバックアップ、移行
 新しいPCを購入した時に、古いPCから必要な情報を一旦バックアップして、新しいPCにデータ移行します。
 私の場合はbuffuro製のNAS(Network Attached Storage)を家内のネットワークWifi環境に繋いでこのNASへ移行しました。
 このようにしてデータをバックアップ、移行しておけば、後は基本的に古いPCは初期化しても問題ない状態になります。
 私のPCの情報管理方法は、以下としています。その部分をしっかり確認して移行しておけば問題ありません。情報を闇雲にいろんなフォルダに入れていると忘れている情報が漏れてしまったりするので、決めた1つのフォルダに情報を集約しておくことが、データ移行をしやすくします。
  ①フォト
  ②音楽
  ③個人の情報
   /user/ name の下で一括管理しています。 

参考になりますね。

次にいきますね。
(2)アプリケーション削除
  アプリケーションが内部で情報を抱えている場合もありますので、念のため、全てのアプリケーションをアンインストールします。
 また、program fileのエリアのアプリケーションモジュールも削除します。
 (一部ロックがかかっていて削除できない部分がある場合は、そのままでも影響な少ないので先に進みました。)
(3)データ(情報)の削除
  個人で管理している情報のファイルを全て削除します。
 (私の場合ですと、上記①〜③になります。)
  「ごみ箱」や「ダウンロード」のフォルダ、テンポラリで格納される「ドキュメント」などにも残っているファイルは確認して削除して下さいね。

念には念をですね。

はい。次は、
(4) Windowsの初期化
  次にパソコンを工場出荷時の状態にします。具体的にはWindows「設定」の「システム」の「回復」からの「PCをリセットする」コマンドを実行します。

PCをリセットのコマンド

  この処理の終わりのWindows の立ち上げ部分で PINコードやパスワードを聞いてくるので、これまで使っていた個人のID,パスワードから販売用に仮のものに書き換えます。

はい。これでWindows初期化の状態にできますね。

次が今回のポイントです。

(5) 暗号化コマンド(Cipher.exe)によるデータエリアの上書き処理
 
 「2.PCを初期化する上での注意点」で説明したデータ領域を0や1や乱数で上書きして、個人情報の痕跡をディスク上から消え去る処理を行います。これについては以下の2つくらいの方法があります。個人のスキルや忙しさ等で判断して決めて下さい。このブログでは、②の自分で「無料のPC初期化ツールを使う」で説明します。
  ①有料のPC初期化ツールを購入して実施。
   費用がかかりますが、ツールが保証してクリアしてくれるので安心して処理
   できます。ただしお値段もそれなりかかるので、判断が必要です。
  ②無料のPC初期化ツールを使う
   無料のツールもインターネット上に出ています。紹介サイトがありますので紹介します。ただ、CDメディア装置が必要など、条件があるものもあるので自分にあっているか確認必要。
 参考になるサイト例:
 https://hikakaku.com/blog/all-category/pc/6102/

 私が今回使用したツールは、Windowsコマンド(cipher)です。
「積立日記」さんというインターネットのサイトに実行方法の記載があり、そのやり方で実行しました。(https://tsumitate-diary.com/how-to-sell-a-computer-on-mercari/)
 このコマンドには、引数の指定があり、どの引数が必要か?調査、思考して、以下のコマンドで実行しました。
 MicrosoftのCipher.exeの説明は以下から参照できます。
暗号化ファイル システム用 Cipher.exe セキュリティ ツール
以下の記載がされており、今回の目的に適合していることがわかります。 
「このバージョンは、ハード ディスク上にある削除済みのデータを完全に上書き (または “削除") する機能を提供しています。この機能は、Windows 2000 コンピュータを完全に物理的に制御できる攻撃者でさえ、削除済みのデータを修復できないようにすることによって、セキュリティを強化します。」

なお、記載にはWindows2000となっていますが、Windows 10,11でもこのコマンドが用意されており、実行できました。具体的には「windows terminal」(Windows11の場合)から
実行できます。(c: がcドライブを指定)
cipher /w:c:

 (6) (4)〜(5)を繰り返し実行
 上記の紹介サイトでは(4)Windows初期化と(5)上書き処理をもう一度,行いました。
 記憶エリアの消去を確実にさせるための趣旨と認識、その通りに実施。

以上は私が行った方法です。

ありがとうございました。

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