原田マハさん の 〈あの絵〉の前で

2024年2月17日

〇概要

NHKのあさイチに原田マハさんがゲストで出ておられました。とても気さくなお人柄で
楽しくお聴きし、本を読みたくなり、図書館で、「〈あの絵〉のまえで」を借りて読みました。さあっと楽しく読めたので、感想をブログにしました。

〇内容

 いくつかの短編小説になっていて、一つ一つが短いので、気軽に読み通せました。
 日本の 大原美術館 岡山美術館などにある名画が 一つ一つの小説に出て来ます。
 大原美術館は30代の新婚の頃、家内と行きましたが、また、行きたくなりました。
 
 主人公が 美術館に行き、名画と巡り合い親しい方との大切な思い出をその名画とともに残します。それが、別れであったり、、、大切なこれからのターニングポイントになります。

表紙の絵

小説の中で出てくる ピカソの「籠の鳥」 籠の中の鳥でなく、ベランダの鳥を籠を通して見ているだけという解釈。ピカソが描こうとした内容の奥深さのようなものを感じました。

それぞれの小説、主人公が必ずしも恵まれない中にあっても絵画やそれを通して出会う隣人を大切に生きていく様子が描かれていて、心温まる短編小説が詰まっていました。
 人生の哀愁や希望がところどころに散りばめられて、輝いています。

一日でさあっと読む事が出来ました。

NHK あさイチでは 原田さんは 信州蓼科にもご自宅があり、お仕事部屋からは雪が積もった森林が目の前に広がり、すばらいなあと思いました。私も信州が生まれなので共感しました。

 


新型コロナウィルスで、美術館に行く機会も少ない状況ですが、このような本を、読んでその絵画にめぐり合うように 国内の地方の美術館をめぐるのもいいなあと思いました。

国立西洋美術館が現在改装中ですが、無料開放日があることご存じでしょうか。
 原田マハさんが 別の本で書かれた 松方氏の収集したモネなどの西洋絵画が無料で見れるので
再開したら、出かけて見るのもいいですね。

書評

Posted by 洋蘭ベランダー